記事上

施設研修の資料

【解説】介護職員のための『個人情報の保護及びプライバシー保護に関する研修』で何を学ぶべきか?※研修動画あり

【広告表記】

※アフィリエイト広告を利用しています

ほしくず

生活相談員(社会福祉士,介護福祉士,介護支援専門員,実習指導者) デイサービス、ショートステイ、特養の生活相談員を15年以上経験して感じた相談員の楽しさ、業務に役立つ情報、楽しく働くコツをわかりやすく解説。現役だから分かる仕事のテクニックや情報をお届けします。

 こんにちは、社会福祉士のほしくずです。

 今回の記事では、『個人情報の保護及びプライバシー保護に関する研修』の内容をお伝えしていきます。

こんな人におすすめ

○個人情報の保護やプライバシー保護について学びたい

○研修資料を探している

○研修資料作りの参考にしたい

 研修に必要なポイントを押さえつつ、効率的に学べるようにまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

『個人情報の保護及びプライバシー保護に関する研修』の動画

 私が運営するYoutubeチャンネル『社会福祉士ほしくず【福祉の学び舎】』では、研修動画を公開していますので、ぜひご活用ください。

個人情報とプライバシーについて

 個人情報やプライバシーは、とても繊細でデリケートなものです。

 誰もが、他人からむやみに個人情報を晒されたり、プライバシーを公開されたりしたくないと思っています。

 しかし、介護サービスを受ける方はどうでしょうか?

介護サービス利用者の視点

介護を受けるために、個人情報を提供しなければなりません

介護を受けるために、プライバシーをさらけ出さなければなりません

 介護サービスを利用する方は、本人が望んでいなくても個人情報を公開し、プライバシーをさらけ出さなければ、サービスを受けられないのです。

介護サービスに必要な個人情報とプライバシー

 介護サービスを利用するには、住所・家族構成・世帯収入・生活歴・既往歴など、様々な情報が必要になります。

 介護を受けるということは、他人の前で裸にされたり、1日に何度も下半身を見られたりして清潔を保ってもらわなければなりません。

 私たちが、当たり前にしている介護サービスですが、ご利用する側にたった時に、それが当たり前であり、慣れてくださいと言われても、全てを受け入れることは難しいですよね。

個人情報保護法とは?

 個人情報保護法は2003年に施行されました。

 個人情報は、介護サービスに限らず、社会生活の中では必要なものであり、それを企業等が適正に取得し、利用目的の通知等に則り、適切に活用されれば、私たちの暮らしは便利になります。

個人情報保護法とは

個人の権利と利益の保護と個人情報の有用性の両面に配慮したルール

目的外に使用されたり、詐欺や犯罪などにつながったりしないようにするためのルール

 インターネットの普及により、情報のやりとりが容易になった昨今、私たちは個人情報の保護により慎重にならなければなりません。

個人情報の具体例

 特定の個人を識別することができる情報を個人情報と言います。

 具体的には...

個人情報の具体例

氏名、性別、生年月日、年齢、本籍住所、個人番号(マイナンバー)、電話番号勤務場所、職業、収入、家族などの様々な情報

 介護サービスを提供する事業所であれば、「個人のファイル」「パソコンやカメラにある写真」「診察券や薬手帳」などに個人情報が多く含まれています。

私たちは「個人情報取扱事業者」であるという自覚

 私たちは、「個人情報取扱事業者」であるため、個人の人格尊重の理念を下に、慎重に取り扱わなければなりません

個人情報を適正に扱うためのポイント

1,利用目的を特定すること

2,あらかじめ本人に利用目的を明示すること

3,利用目的外で使用してはならない

4,不正な手段で取得してはならない

5,個人データは、正確かつ最新の情報を保つこと

6,漏洩や滅失を防ぐこと

7,個人情報管理のための研修を実施すること

 これらを組織としても個人としても意識的に行わなければなりません。

プライバシーとは?

 「個人情報」の範囲を超えて、「個人や家庭内の私事・私生活、個人の秘密などが、他者から干渉・侵害を受けない権利」のことです。

 ご利用者が、日常生活や行動を他人に興味本位に見られたり、干渉されたりすることなく、安心して過ごすことができるように支援していくことが必要です。

介護現場におけるプライバシー

 「見守り」・「付き添い」・「所在確認」・「入浴」・「排泄」・「様子観察」など、私たちの仕事は、ご利用者の私生活(プライバシー)に介入しなければならないことばかりです。

 私たちは、プライバシーに介入しなければ、介護サービスを提供することはできません。

 身の回りの動作が自立している状態から、寝たきり全介助の状態に近づくにつれて、プライバシーへ介入する必要性が増えていきます。

 だからといって...

ご利用者の羞恥心や自尊心に

配慮しない介護を行ってはいけません

 まずは、プライバシーに介入している自覚を持ち、できる配慮を行うことが重要です。

プライバシーへの配慮はできていますか?

〇排泄や入浴だからと、声もかけずに衣類を脱がせていないか?

〇必要以上に肌を露出させていないか?

〇排泄の臭いなどに配慮できているか?

〇ご利用者の話題を安易に他のご利用者に話していないか?

〇声かけは、ご利用者の「羞恥心」や「自尊心」に配慮したものになっているか?

 少し自分たちの介護をふりかえってみましょう。

個人情報保護及びプライバシー保護に関する研修まとめ

〇個人情報は、ご利用者にとっても私たち施設職員にとっても大切なもの。有効に活用されるべきものである。

〇個人情報は、外部に漏らすことがあってはならない。  

〇ご利用者の情報を他のご利用者や部外者の前で話さない。  

〇施設外でご利用者に関する個人情報を話さない。SNSなどでやりとりしない。  

〇個人情報が入ったデータを持ち出さない。

〇介護の仕事は、プライバシーに介入する必要があることを自覚する。

〇ご利用者プライバシーに関わることを他のご利用者にしない。  

〇ご利用者の「羞恥心」や「自尊心」に配慮した声かけや介護を行う。  

〇プライバシーに配慮した関わりができているか定期的にチェックする。  

 ご利用者が安心して気持ちよく過ごせる環境を、私たちが作っていきましょう。

投稿記事下

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ほしくず

生活相談員(社会福祉士,介護福祉士,介護支援専門員,実習指導者) デイサービス、ショートステイ、特養の生活相談員を15年以上経験して感じた相談員の楽しさ、業務に役立つ情報、楽しく働くコツをわかりやすく解説。現役だから分かる仕事のテクニックや情報をお届けします。

-施設研修の資料