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【生活相談員のメンタル】心配性は強みになる理由を解説

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ほしくず

生活相談員(社会福祉士,介護福祉士,介護支援専門員,実習指導者) デイサービス、ショートステイ、特養の生活相談員を15年以上経験して感じた相談員の楽しさ、業務に役立つ情報、楽しく働くコツをわかりやすく解説。現役だから分かる仕事のテクニックや情報をお届けします。

 こんにちは、ほしくずです。

 生活相談員は、相手の話を聞き、その言葉の裏にある想いや潜在的な課題を引き出し、共に課題を解決していくことを業務としています。

「生活相談員の心理テクニック」では、その業務で役立つ人の心理に関する情報をお届けします。

 今回は、生活相談員のあなた自身に目を向けていきたいと思います。

この記事の内容

・心配性は勝ち組になれる

・心配性ほど仕事がうまくいく理由

・弱みを強みに変えることで自信がつく

 では、さっそくいきましょう。

心配性ほど勝ち組になれる

 さっそくですが、イギリスのゴールドスミス大学のアダム・パーキンス「心配性」ほど「勝者になりやすい」という論文を発表しています。

 つまらないことや些細なことで心配ばかりしている人は、気持ちに余裕がなく、いつも切羽詰まってしまいそうで、仕事でなかなか成果を上げられないように思われがちです。

 しかし、アダム・パーキンス「心配性」ほど「勝者になりやすい」としたのにはきちんとした理由があります。

ポイント

心配性な人ほど「徹底した準備・確認・連絡・報告」をするため「仕事でミスが少なく安定した成果を上げられる」から

 生活相談員にも同じことが言えます。生活相談員の仕事は、相談者の悩みを聞き、共に解決する方法を考えていくことです。人を相手にする仕事であるがゆえに、正解というものがありません。

 同じようなケースであっても。それぞれの考え方や価値観によってその解決策は異なってくるからです。

 「心配性」な人であれば、その方にとって最善の関わり方について、あらゆる可能性を考えることができます。いろんな想定をします。先輩や他の専門職に相談します。そうやって、「その方にとって」徹底的に考えることができるので、「心配性」の生活相談員は、より相談者に寄り添った対応ができるのです。

心配性ほど仕事がうまくいく理由

 もう少し詳しく解説していきます。アダム・パーキンスがある会社で行った調査によると、「心配性」の人ほど仕事のパフォーマンスが高いという明確な傾向が見られました。

 その理由を次のように述べています。

ポイント

自分の心配を打ち消すために、他人がやらないようなところまできちんと準備するから

 隙のない仕事ぶりができるというわけです。

細かい準備をする

 例えば、初めて会う相談者との面談が予定されていたしましょう。

 普通の人であれば、事前情報に目を通し、その人の希望するサービスについて調べて、パンフレットを用意して終わります。

 しかし、心配性の人であれば、事前情報からその方の生活をイメージしたり、希望するサービスの他にその方にとって最善の支援(サービス)はないかと考えたり、提案する準備をしたり、その方に役立ちそうな情報や自施設以外に適切な事業所がないかリサーチしたりと、その方が「相談に来て良かった」と思えるように徹底的に準備をします。

 また、面談中に相手の緊張を解消できるような、気の利いた雑談ができるように情報収集するなど、相手のことを徹底的に考えます。

 そういう細かい部分にまで気を回さないと、心配性の人の不安は解消できないのです。しかし、それだけきちんと準備するからこそ、相手にとっても有意義な面談にすることができるのです。

大きな失敗をしない

 どんな仕事でも、事前に準備をしっかりとしておくことこそ、成功する見込みが高まります。

 心配性の人、すなわち準備を怠らない人が成功するのはある意味必然とも言えます。

 「自分は話すのが苦手だから心配」、「制度の説明ができなかったらどうしよう」という心配している生活相談員の方が、結果として良い相談対応ができるのではないでしょうか。

 「まぁ、なんとかうまくできるでしょ」、「この制度だけ説明すればいいよね」と気楽に考えていては、想定していなかった質問に答えられなかったり、うまく話をまとめられなかったりするものです。

 心配だからこそ、あらゆることに対して想定できるため、大きな失敗をしません

心配性は「強み」である

 この記事を書いている私自身がとても心配性です。電話対応や急な訪問があったらどうしようと、いつもビクビクしています。

 そんな心配性の自分をよくわかっているので、机の中にいつでも相談の応じられるように、パンフレットや料金表を備えてありますし、制度改正の情報は、日々チェックするようにしています。

 かつて上司から「君の徹底した準備力はすごいね」と褒めていただいたことがあります。

 心配性である自分に自信がなかった私が解き放たれた瞬間でした。

 今では、心配性であることを「強み」だと思っています。

 いろんな角度から物事を捉えられますし、ひとつふたつ先の事まで想定して準備をすることができてきますので、周りからの信頼も厚くなりました。

 心配性は「強み」になるのです。

過度な心配性は逆効果

 一方で、「失敗したくない」と強く考えるほど、かえってミスが起こりやすくなることもあります。

 「失敗が許されない」「ミスをしないように」と考えるほど、力が入りすぎてしまったり、考えすぎて行動ができないといった経験がありますよね。

 心配性は「努力」と「準備」によって強みになりますが、過度な心配はかえって逆効果になりますので、注意が必要です。

まとめ

 今回の心理テクニックでは、相手ではなく自分に目を向けてお話してきました。

この記事のまとめ

・心配性ほど勝者になれるという傾向がある

・心配性は細かいところまで準備できる

・心配性は大きな失敗をしない

・心配性は「強み」になる

 考え方によって自分の弱点だと思っていたことが、実は強みになることがあります。

 少し考え方の角度を変えてみると、新しい自分を発見できるかもしてませんよ。

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